フットケア指導士・Iさん

(1)チームで取り組む必要性を感じてフットケア指導士に

フットケア指導士として、患者様の足をお守りするフットケアに取り組んでいるIさんに、資格取得の意義や成果についてお話しを伺いました。


-こんにちは。よろしくお願いします。

(フットケア指導士)
こんにちは。よろしくお願いします。

-フットケア指導士という資格をお持ちだと伺いました。どのような資格ですか。

(フットケア指導士)
日本フットケア学会(http://www.jsfootcare.org/ja/)が認定している資格です。
フットケアを必要とする病態に関する知識、フットケアの専門知識と実技技術を持っていることが条件で、現場での指導、各施設の実情に合ったフットケアチームを構築することも役割になります。

-患者様に対してフットケアを行うだけでなく、スタッフさんへの指導的な役割も担っているのですね。フットケアに興味は持ったきっかけは何ですか。

(フットケア指導士)
ほのかクリニックに転職する前にも透析施設で働いていたのですが、その施設で足の切断をされる患者様が多く、どうしたら足を切断しないようにできるかを考えるようになりました。
また、足の傷が治りにくい患者様も多い事もあり、フットケアに興味を持つようになって、自分で勉強したり学会にも参加していました。

-フットケアの知識や経験があるIさんが、あらためてフットケア指導士の資格を取得しようと考えたのは何故ですか。

(フットケア指導士)
ほのかクリニックにはフットケア指導士である土岐さんという看護師がいます。Tさんと一緒にフットケアをするようになって良い刺激を受けました。
私だけが(フットケアについて)知っているだけではなく、もっと多くのスタッフがチームとなってフットケアに取り組むことが必要なのだと思うようになり、フットケア指導士の資格を取得しようと思いました。

-チームでフットケアに取り組む。

(フットケア指導士)
はい。スタッフが同じ方向を向いていかないと、難治性の潰瘍は治らないと思いました。
スタッフみんなが同じ目を持って、患者様を見守っていければ早期発見・早期治療に繋がります。

-フットケア指導士さんが指導する対象の範囲は、働いている施設内になるのですか。

(フットケア指導士)
自分が働いている施設はもちろんですが、介護施設等に伺って講演をしている方もいます。
高齢の患者様も増えています。患者様を見守っていくために、地域での結びつきを強くする活動の必要性も感じ始めています。

-フットケアで、特に難しい点は何ですか。

(フットケア指導士)
ベストの処置方法を選択するのは、とても難しいです。
傷の状態によって、ガーゼの選び方一つとっても変わってきます。
ある傷に対してAのガーゼだと傷についてしまうけれども、Bのガーゼであればつかないこともありますし、軟膏を塗ってからガーゼをした方が良い場合もあります。さらには被覆材などもあって、処置方法の選択は本当に難しいです。
傷のことをしっかりと見ないで「この前と同じように処置しておけばいい」という考えでは、傷は良くなるスピードは高まりません。毎日、傷の状態は違いますから、今日の傷の状態にベストな処置を考えることが必要になります。
ほのかクリニックのスタッフは各人が勉強してくれていますので、何が良いかを相談しながら進める事が出来ます。

-一人だけの力でなくチームの力もあると、進歩するスピードが上がりそうです。

(フットケア指導士)
同じような悩みを持っていますので、お互いに案を出して、相談して改善できる良い環境になっています。
その繰り返しが、ほのかクリニックのフットケアのレベルを上げていくことになると思います。

-チームでの共通理解がないと、処置をする人によって判断や処置が違ってしまうでしょうね。

(フットケア指導士)
はい。スタッフそれぞれが違う考え、違う判断、違う処置をしていたら、傷の治りが悪くなってしまいます。
ほのかクリニックでは足観察を定期的に実施していて、観察結果、処置、経過についてスタッフで共有しています。
-きめ細かいフットケアを提供していると、患者様の足への意識も高まるのではないでしょうか。

(フットケア指導士)
そうですね。
足を大事にすることの大切さを理解してくださっている患者様がさらに増えてきたと思います。

(2)足を守りたい!日々の積み重ねが足の切断を防ぐ

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