臨床工学技士・Oさん

(2)スタッフが同じ方向を向いていれば、患者様にとって良い透析医療を提供出来る

臨床工学技士として20年のキャリアを持つOさんに、透析機器の進歩、お仕事のやりがいについてうかがいました。

-長年、透析医療に従事してきたOさんですが、透析医療で大事なことは何だとお考えですか。

(臨床工学技士)
「患者様が楽なこと」ですね。
患者様に「これは生活の一部だから。生活の一部として、ほのかクリニックに寝に来ると思ってもらえれば。」と言える位までになるのが理想だと思います。

-患者様が楽なこと。

(臨床工学技士)
透析室をご覧になって頂いたと思いますが、ほとんどの患者様はずっと寝ています。
しかし、技士になってからの20年間には、辛くて嘔吐してしまったり、血圧が下がって大変になったりと様々な状況を経験してきました。
楽に透析治療が受けられることは当たり前ではないのですね。

-いつも穏やかな透析室であることは、簡単なことではないのですね。

(臨床工学技士)
日本でも上位になれる程のウルトラピュアな透析液だと自負していますし、最新型のコンソールでの透析治療を提供していますが、それらは目的ではなく手段です。
透析医療に携わる全ての人が、それぞれの役割をしっかり果たして、協力し合っていかないと、毎回、患者様が笑顔でご帰宅されることは実現できません。
ましてや、次回の透析治療がある明後日の朝まで、良い体調を維持して、また笑顔で来院されることは難しいです。

-確かに、ほのかクリニックの患者様はとても爽やかな雰囲気です。

(臨床工学技士)
はい。「今日もよろしくね」と笑顔で来院されて、「おつかれさま」と笑顔でご帰宅されるのは、本当に素晴らしいことだと思います。

-臨床工学技士さんに質問される患者様も多いと思いますが。

(臨床工学技士)
はい。「スタッフにお任せ」という方や、ご自身で納得したいという方もいらっしゃいます。
患者様に納得して頂けるような説明、話し方をすることで、患者様に「あなたの言ってたことは本当だった」と納得して頂けるようにすることは、とても大事なことだと思います。
そのためには、スタッフみんなの協力が必要です。
スタッフが同じ方向を向いていれば、患者様にとって良い透析医療を提供出来ると思います。

-話し方も大事なのですね。

(臨床工学技士)
たとえば、患者様にお話をする際は、患者様と同じ目線になって話すようにしています。それによって患者様が聞いてみようと思って下さることもあります。

-お話を伺っていると、透析治療というのは「機械の要素が多い治療」だと思いますが、臨床工学技士であるOさんが、機械的・技術的なことを患者様にわかりやすくお伝えして納得して頂くといった、通訳のような役割もしているのかな?と思いました。

(臨床工学技士)
そうやって思って頂けるのは嬉しいですね。
今は、機械の性能が上がったことで、セッティングをして穿刺してスイッチを入れれば、返血まで自動的にしてくれますから、臨床工学技士は何の役割をしているのか?と思う人もいるかもしれません。

-でも実際には、日々の保守であったり、患者様のお身体の状況に適した細かい設定を考えるといった仕事に、安心できる透析治療の実現は支えられている。

(臨床工学技士)
臨床工学技士が、人でしか出来ない部分を大事にして仕事をしなければいけないと思います。

-臨床工学技士さんが機械でなく、患者様の方向をみてお仕事をされていることをあらためて実感しました。今日はありがとうございました。

(臨床工学技士)
こちらこそ、ありがとうございました。

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