Tさん

(2)日々の準備と体調管理が、最大の備えになることを実感

東北で発生した大地震から10ヶ月が経過しました。普段の生活を送る中で防災について忘れがちになることもあります。あらためて災害対策について看護師のTさんにお話をうかがいました。

-災害に備えて患者様が気をつけると良いことは何でしょうか。

(看護師)
特別なことではなくて普段からの準備が大事だと思います。
普段の体調管理をしっかり行っていることが最大の備えになるのかなと思います。それとドライウェイトを覚えておくことと、お薬セットを持ち歩くことです。
また、災害伝言ダイヤル(171)の使い方を忘れないようにすることも大事です。当クリニックでは、災害伝言ダイヤルについて毎月1日に練習してみてくださいと患者様にアナウンスしています。

-被災地患者様への急な対応は大変だったでしょうね。

(看護師)
福島からの患者様の受け入れについては、当日に話を聞きました。私はスタッフの中では家が遠い方ではないし、子どもも大きい方ですから「できます!」と手を挙げさせていただきました。一度帰宅して食事の準備をしてクリニックに戻りました。

-受け入れるにあたって気をつけた事は何ですか。

(看護師)
事務長から「みなさん大変な思いをして来られるので、不安にならないよう笑顔でお迎えしましょう!」という言葉があり、スタッフ全員が笑顔でお迎えすることができたのは良かったかなと思います。
患者様の情報があまりないので、情報収集と分析は大変でした。最初にファックスで患者様の情報が送られてきて、スタッフが情報の中から注意するべきところはマークしました。それでも情報が少ない患者様については、到着してから情報収集をしました。

-患者様それぞれに状況が違うのですね。

(看護師)
そうですね。
1週間、透析治療を受けていない方もおみえですし、昨日受けてきた方もおみえでした。ドライウェイトを把握していない方や、飲んでいるお薬がわからない方も・・・。体調によっては、院長先生の判断でレントゲンを撮る場合もありました。
そういった点では、私たちスタッフの普段の力量が試されたとも言えるかなと思います。

-今回のご経験で看護師さんとしてあらためて感じたことは何でしょうか。

(看護師)
やはり、今回のように何かあった時には、患者様をお守りすることがもっとも大事なことです。そして、家の事よりも優先しなくてはいけない仕事だということを感じました。患者様の命をつなぐ治療ですから、何とか治療が出来るようにしなくてはいけません。

-なるほど。今日は、Tさんをはじめとしたスタッフの皆さんの高い職業意識を感じました。ありがとうございました。

(看護師)
こちらこそ、ありがとうございました。

【関連ページ】
防災・災害対策

▲このページのTOPへ戻る