Tさん

(1)地震発生!患者様を守るために大事なこと

東北で発生した大地震から10ヶ月が経過しました。普段の生活を送る中で防災について忘れがちになることもあります。あらためて災害対策について看護師のTさんにお話をうかがいました。

-こんにちは。よろしくお願いします。

(看護師)
こんにちは。よろしくお願いします。

-地震発生時のことを教えてください。

(看護師)
多くの患者様は透析治療が終了してお帰りでしたが、透析治療をしている患者様もおみえでした。横方向に大きく揺れたので驚きました。

-患者様への対応はどのようになさったのですか。

(看護師)
ふだんから災害対策委員会が中心となって対応を決めてあったので、比較的落ち着いて対応できたと思います。
ベッドにストッパーがかかっていますが、スタッフで患者様を囲んで「大丈夫!揺れがおさまるまで待ってくださいね」とお声がけしました。すぐに院長先生から指示があって、揺れがおさまってから返血しました。

-迅速な対応が出来たということで、患者様としては心強かったでしょうね。

(看護師)
患者様からは「どうしよう!私(針を)つけていていいのかしら?大丈夫?大丈夫?」という声が挙がったので、私から「大丈夫ですよ。私がちゃんと側にいて見てますから。」と励ましました。
ほんの少しなのですが天井の壁にヒビが入ったのが見えたので、患者様の頭から毛布をかぶせて、揺れがおさまる2分程お守りしていました。

-それから避難が始まったのでしょうか。

(看護師)
3時以降から治療が始まる患者様もおみえだったのですが、院長先生の判断で中止となりました。
患者様をフロア内の安全な場所にお連れして、マスクをして毛布を持って、避難口を確保して余震がおさまるのを待ちました。
不安そうな患者様がいらっしゃったので、私たちが行ってきた対策への取り組みなどをお話して、少しでも安心していただくことに努めました。その頃から、災害が発生した時の役割分担を記したバッチをつけて仕事をしていたのですが、それを見て安心してくださった患者様もいらっしゃいました。

-災害が発生した時には日頃からの信頼関係も大事なのでしょうね。

(看護師)
そうですね。患者様も「ちゃんと準備しているな」と感じていただけるように十分な準備をしなくてはいけませんね。

-大きな地震を経験して、あらためて感じたことは何ですか。

(看護師)
やはり、患者様をお守りすることが一番大事です。
実際に、スタッフ全員が真っ先に患者様の側に向かいました。「患者様にケガをさせるわけにはいかない」と思っていたのだと思います。
それと、院長先生が的確に指示をくださったこと、スタッフ同士が励まし合っていたことも印象に残っています。とくに院長先生は冷静でした。スタッフにとっても心強かったです。
スタッフみんなが1つになることで、患者様の安全を守ることができたのだと思います。

(2)日々の準備と体調管理が、最大の備えになることを実感

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